HUG実施報告

お知らせ

日時:2016年7月23日(土)10:00~12:00
参加者:26人(大人13人、子ども13人、スタッフ5人含む)
講師:星彩子さん

HUG(避難所運営ゲーム)って?

避難所運営ゲームHUGを、子育て中の親向けに、さきちゃんちで実施しました。HUGは、避難所運営をみんなで考えるためのひとつのアプローチとして、静岡県が開発したものです。要介護者や子連れ、ペット同伴など、避難者それぞれが抱える事情が書かれたカードを、避難所の平面図にどれだけ適切に配置できるか、避難所で起こる様々な出来事にどう対応していくかを模擬体験するゲームです。HUGはH(hinanzyo避難所)、U(unei運営)、G(gameゲーム)、HUGは英語で「抱きしめる」を意味し、避難者を優しく受け入れる避難所のイメージで名付けられたそうです。

礫川小学校の避難所を運営しよう

この日は近所の礫川小学校の避難所を運営するという想定でした。まず、参加した8組が2つのグループに分かれ、礫川小学校の体育館と教室の配置図が配布されます。要介護者や子連れ、ペット同伴など、避難者それぞれが抱える事情が書かれたカードを、避難所の平面図にどれだけ適切に配置できるか、避難所で起こる様々な出来事にどう対応していくかを模擬体験するゲームです。

次々に起こる問題にどう対応する!?

「3歳の三つ子を連れて車で避難してきた父親、途方に暮れている」「ブラジル人世帯、妻がけがで入院」「ボランティアが駐車場はどこか尋ねてきた」「毛布到着」――次々に押し寄せる避難者、ボランティアや取材者の来訪、行政から届く物品。要介護者や子連れ、ペット同伴、車で逃げてきたなど、架空ですが具体的な背景や事情が書かれたカードを読み手が読んでいきます。それを体育館の適切な場所や教室に置いていく、ただそれだけですが、これがなかなか難しいのです。

「自助ちゃん。両親が死亡した3歳の男の子。近所の人に連れられてきた」「津浪さん。世帯主は歩行が困難なため、車で避難してきた。上の子は手に切り傷あり」。次々にカードが読まれ、渡されるものの「えっと、車はどこに止めればいいんだっけ」「けがしてるなら保健室かな」「看護師の避難者いなかったっけ?」「元気な人は4階へ行ってもらおう」・・・話し合う間もなく、即座に判断しなければ、カードはどんどんたまっていってしまいます。取材者が来たり、ボランティアが来たり、物品が来たり。「民生委員さんが独り暮らしの方の安否確認に来ました。○○さん、○○さん、○○さんを探しています」。最後の方はもう、お手上げ状態でした。

備える意識をもとう

企画した「減災そなえーる東京」主宰者の星彩子さんは「組織作り、部屋割り、名簿の作成など、やらなければならないことはいっぱいある。具体的に体感してもらい、備える意識をつけてもらえたら」と話しています。すでに文京区内では7カ所で実践しており、「子育て中の方は特に、短時間でご家庭の備えについて考えることができるようになります」と言います。「災害時のイメージをたくさんの人に自分事として持ってもらいたい」と話していました。

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